【若手の離職を防ぐ5つの秘訣】第2回 待遇をよくするための5つの方法とは
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社員が定着する会社の要件の1つに「待遇が良い」ことがあります。「待遇が良い」とは、残業が少ない、休日が多い、給料が高い、ということです。しかし、残業を減らし、休日を増やし、給料を増やすためには、生産性を高める必要があります。
生産性の高い建設会社が採用している方法は、主に以下の5つです。
1)ICTの導入
ICTアプリケーションを活用することで、特に繰り返し業務の時間を短縮できます。クラウドの活用、図面管理、関係者との連絡時間短縮、遠隔臨場(遠隔地から現場を観察する)、オンライン打合せ、写真整理、測量など、業務の効率化のためのICT化が進んでいます。
2)多職種化の推進
多職種化とは、専門とする職種以外の技能を身につけることです。多能化するメリットは、生産性向上(手待ち減、工期短縮等)、業務範囲の拡大、業務の平準化(繁閑差の減少)です。
3)BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の活用
書類作成・整理、図面作成や数量計算など、現場作業以外の業務を、本社や営業所の社員(技術職に限らず)が実施することで、現場従事者の労働時間を減らすことができます。
4)作業能率の向上〜個人の問題
個人の作業の進め方に問題がある場合です。スケジュールの立て方や優先順位の付け方、効率的な取り組み方が悪い場合、改善が必要です。
5)作業能率の向上〜組織の問題
組織に問題がある場合です。リーダーの指示が曖昧、チームワークの欠如、社内ルールの不備などが挙げられます。
待遇の改善は、社員の成長や学習意欲にも直結する重要な要素です。社員がより良い環境で働くことができれば、学習意欲も高まり、結果として組織全体の生産性が向上するでしょう。
執筆者プロフィール

降籏 達生(ふるはた たつお)
ハタ コンサルタント株式会社代表取締役、 NPO法人建設経営者倶楽部KKC理事長
1961年、兵庫県神戸市生まれ。83年に大阪大学工学部土木工学科を卒業後、熊谷組に入社。阪神淡路大震災にて故郷兵庫県神戸市の惨状を目の当たりにして開眼。建設コンサルタント業を始める。
建設技術者研修25万人、現場指導6000件を超える。建設の専門家としてテレビ、ラジオ、新聞取材多数。「がんばれ建設〜建設業業績アップの秘訣〜」は読者数25,000人、日本一の建設業向けメールマガジンとなっている。
ハタ コンサルタント株式会社
https://hata-web.com/