社員のやる気を2.2倍にアップする3つの法則 第4回 将来期待の法則(その1)
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いよいよ明日から会社で活用できる具体的な話に入ります。
「社員のやる気を2.2倍にアップする3つの法則」は、「将来期待の法則」「自己充実の法則」「人間関係の法則」から成り立ちます。職場で実際に3つの法則を活用することによって、社員のモチベーションがそれぞれの法則ごとに3割アップすれば、1.3倍×1.3倍×1.3倍=2.2倍になるという算段です。
今回は、「将来期待の法則」(その1)です。
人間は誰しもが、何らかの目標を持っているものです。しかし、達成したい目標があっても、「自分にはできそうもない」「どうやればいいのか分からない」などと感じてしまうとなかなかやる気が湧いてこないものです。反対に、人間は「自分にもできそうだ」と思えば、やる気が出てきて積極的に取り組めるものです。このことが「将来期待の法則」であり、3つの指針に分解できます。
1つ目の指針は、「自分にもできそうだと感じさせる」です。同じような課題に取り組む社員であっても、自分にもできそうだと思う社員もいれば自分には無理だと尻込みする社員もいます。その差は、もちろんその社員の持つ能力や経験や性格などにも拠りますが、最終的には社員の「認知(物事のとらえ方)」に左右されるのです。
では、上司として、部下の「認知」を前向きに変えることはできないでしょうか?
そのための方策は、「部下にプラスのフィードバックを頻繁に行う」ことです。課題に取り組む部下に対して、「努力を認める」「進歩を褒める」「失敗を責めずに励ます」などのコミュニケーションをできるだけ頻繁に取ることです。
ほったらかしにされていても、黙々とがんばれる社員は少ないものです。部下に「自分にもできそうだと感じさせる」ためには、上司は関心を持ってかまってあげることです。部下の行動をよく観察して、できるだけ頻繁に前向きなフィードバックをすることです。
仮に、少々出来の悪い部下であっても、できることは認めてあげることです。上司が部下に期待すると部下は自信を持てるのです。つまり、前向きなフィードバックを繰り返すと、部下の「認知(物事のとらえ方)」が前向きに変わり、やる気がアップするのです。
執筆者プロフィール
坂口慎一 株式会社エンデバーコンサルティング(特定社会保険労務士、中小企業診断士)
http://www.endeavour-consulting.com/