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【若手の離職を防ぐ5つの秘訣】第5回 どうすれば、新入社員の1年以内離職を防ぐことができるのか

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 新入社員が入社して、1年以内は、新入社員のモチベーションが最も下がり、早期離職の危険が高い時期といわれています。職場環境が厳しいという理由で辞めるだけでなく、大事に扱ったつもりが「ホワイトすぎて成長の機会がない」と早期退職してしまうケースも増えてきています。ではどうすればよいのでしょうか。次の3つのことを実践されることをお勧めします。

1)体系的な研修
フォロー研修を行うのが効果的です。研修では次の内容を実施するとよいです。
・自身のモチベーション確認
今、自分自身のモチベーションがどうかを確認します。
・これまでにどんな事ができたか
現場でこれまで何をしてきたのか、どんな貢献ができたのかを確認します。
・学びたい知識
数ヶ月仕事をしてきて、自分に足りない知識や学びたい知識は何かを確認します。これらを確認し、不足している部分は今後フォローしていくとよいでしょう。

2)メンター制度
「メンター制度」とは、同じ現場の上司とは別に、別の部署の入社2〜3年目くらいの先輩をメンター(相談係)とすることです。土木の新入社員であれば、建築部や営業部の先輩をメンターとして指名すると、新入社員は気軽に相談することができます。

3)配属は希望通りだったかを確認
配属された職場や現場は希望どおりだったか、他にしたい仕事はないかを確認します。すると「入社前に考えていた仕事と違った」「採用時に採用担当者から聞いていた状態と違った」「本当は・・・の仕事をしたかった」などという話が出ることがあります。その場合はフォローする必要があります。

近年の若手は、思ったことをSNS等で配信するのですが、あまり口にしない傾向があります。そのため、話を聞いてあげる場を作ることが大切です。

執筆者プロフィール

ハタ コンサルタント株式会社代表取締役、 NPO法人建設経営者倶楽部KKC理事長 降籏 達生(ふるはた たつお)

降籏 達生(ふるはた たつお)
ハタ コンサルタント株式会社代表取締役、 NPO法人建設経営者倶楽部KKC理事長
1961年、兵庫県神戸市生まれ。83年に大阪大学工学部土木工学科を卒業後、熊谷組に入社。阪神淡路大震災にて故郷兵庫県神戸市の惨状を目の当たりにして開眼。建設コンサルタント業を始める。 建設技術者研修25万人、現場指導6000件を超える。建設の専門家としてテレビ、ラジオ、新聞取材多数。「がんばれ建設〜建設業業績アップの秘訣〜」は読者数25,000人、日本一の建設業向けメールマガジンとなっている。
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