西日本高速道路(NEXCO西日本)が建設を進めてきた四国横断自動車道のうち、徳島自動車道鳴門ジャンクション(JCT)―徳島インター(IC)間の延長10・9`が3月14日午後3時に開通する。これにより徳島道、神戸淡路鳴門道、高松道が直結。徳島県のみならず、四国全体と関西圏とのネットワークが強化され、産業、経済、文化の発展が大いに期待される。また、高松道と徳島道の直結でダブルネットワークが形成され、交通障害時にルートの選択肢が広がり、事故や災害に強い高速道路網となるほか、盛土法面などに津波避難場所を設置するなど、地域の防災拠点としての役割も担うことになる。
【写真提供:NEXCO西日本】
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徳島自動車道(鳴門JCT〜徳島IC) 3月14日開通
開通区間は、徳島自動車道鳴門JCT(鳴門市大津町大代)から徳島IC(徳島市川内町鈴江東)までで土工延長は8・9`、橋梁延長2`。片側1車線の暫定2車線(上下線、幅員7b)で、途中、徳島市川内町鈴江東で徳島IC、松茂町長岸で松茂スマートIC(SA・PA接続型、ETC専用のフルインターチェンジ、上下線分離)が連結する。事業費は約930億円。
事業は、1998年度12月の施行命令を受けて着手。2002年2月から設計協議、04年4月から用地交渉を進め、05年3月に着工し、鋭意工事を進めてきた。また、その間に松茂町内へ新たにスマートICを整備することになり、11年6月にNEXCO西日本と県、松茂町の3者で協議会を設立。12年4月の事業許可を受け、13年7月から工事を進め、同日の供用開始となった。松茂スマートICの開通は徳島県の空の玄関徳島阿波おどり空港と高速道路の直結(県道徳島空港線・西延伸も同日開通)を意味し、空港から県内観光地へのアクセス向上や物流の活性化、隣県の空港利用客の増加に寄与できると期待されている。
また、徳島県内にはLEDを使って、さまざまな応用製品を開発するメーカーが集積しており、高速道路の整備により、消費地、港湾、研究機関と企業間のアクセス時間の短縮がいっそう進み、企業活動のさらなる活性化も期待される。このほか、南海トラフ地震による津波発生時に緊急輸送路としての機能を発揮。沿線自治体とも連携し高速道路と一体となった津波一時避難場所を開通区間に7カ所設置。地域防災力の向上にもつながると期待されている。
四国横断自動車道は、阿南市を起点に徳島市、高松市、四国中央市、高知市、四万十市を経て、大洲市に至る約441`の主要幹線道路。本四架橋と連携して本州・四国間の一体化を図り、瀬戸内および太平洋側の産業経済の発展に重要な役割を果たすと期待されている。今回開通する徳島自動車道徳島IC〜徳島JCT〜鳴門JCT間10・9`のほか、徳島東IC(仮称)〜徳島JCT間(新設)4・3`、鳴門IC〜県境〜高松市境(4車線化)52`をNEXCO西日本が担当し、阿南IC(仮称)〜徳島東IC間の新直轄区間17・7`(新設)を国土交通省が担当する。
今回の開通する10・9`は、NEXCO西日本が先行して工事を進めてきた区間。今後は徳島東IC(仮称)〜徳島JCT間(新設)4・3`の19年度開通を目指して整備を進めていく考えだ。
西日本高速道路(NEXCO西日本)が整備を進めていた徳島自動車道鳴門ジャンクション(JCT)―徳島インター(IC)間の延長10・9`が完成し、14日午後3時の開通を前に松茂パーキングエリア付近本線上で開通式が行われた。当日は飯泉嘉門徳島県知事をはじめ、山口俊一内閣府徳命担当大臣、福山守環境大臣政務官兼内閣府大臣政務官など県関係国会議員や関係自治体首長、経済団体代表など約300人が出席、テープカットやくす玉開きなどを行い(写真)、開通を祝った。
式典後、徳島市内で祝賀会が行われ、NEXCO西日本の石塚由成社長は、この区間の開通により、ダブルネットワークの形成や緊急輸送路、津波一時避難場所として活用が図られ、地域の防災力向上にもつながるとした上で「今後は徳島東ICまでの延伸整備を進め、2019年度の開通に向け努力していきたい」とあいさつ。飯泉知事ら来賓も、人口減少や地方創生に大きく寄与する同区間の開通に期待を寄せた上で「早期の延伸に協力していきたい」などとあいさつした。
NEXCO西日本四国支社の事業につきましては、平素より格別のご高配を賜りますとともに、多くのお客さまに高速道路をご利用いただき厚くお礼申し上げます。
当支社は、四国内における高速道路事業として15`の新規建設と52`の4車線化及び463`の管理を担当しております。
それぞれの業務の遂行にあたっては四国地域のさらなる活性化への貢献を目標にNEXCO西日本グループ一丸となって、誇りと責任を持って取り組んでおります。
このたび「四国8の字ネットワーク」を形成する四国横断自動車道 鳴門JCT〜徳島東IC(約15`)の建設事業のうち、鳴門JCT〜徳島IC(約11`)が3月14日に開通する運びとなりました。
この開通によりまして、徳島自動車道と高松自動車道が直結し、ダブルネットワークを構築するとともに、神戸淡路鳴門自動車道を介することにより京阪神地域等との更なる交流の拡大並びに市場圏、生活圏の拡大が期待されます。
同区間は、「命の道」として南海トラフ地震による津波発生時の緊急輸送路としても期待されており、また高速道路区域の一部を津波一時避難場所として自治体の占用等により整備を行い、高速道路と一体となって地域の防災力向上を図っております。
さらに、残る区間であります徳島JCT〜徳島東IC(約4`)は、平成27年度から本格的な工事発注を開始してまいります。
また、鳴門〜高松市境(延長約52`)の4車線化事業は、平成26年度に工事発注のピークを迎えており、香川県及び徳島県域で橋梁下部工やトンネル等の本格的な工事に着手しております。
今後とも当支社におきましては、お客さまをはじめ地域の皆様や関係者との連携・コミュニケーションを深めながら、地域社会の発展に努めてまいりますので、引き続きご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。
徳島自動車道(鳴門JCT〜徳島IC)
- 延長
土工延長:8.9km(82%)、橋梁延長:2.0km(18%) - 車線数
暫定2車線(上下線、各1車線) - インターチェンジ
徳島IC:徳島市川内町鈴江東 - 事業費
約930億円
徳島自動車道(松茂スマートIC)
- 接続方法
SA・PA接続型 - 運用車種
ETC搭載の全車(12b以下)セミトレーラー除く - 運用時間
24時間 - 運用方法
フル方向 - 備考
上下線分離
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