応援!2025大阪・関西万博〜えがく、つくる、たのしむ〜〈12月号〉|建設ニュース 入札情報、落札情報、建設会社の情報は建通新聞社 中央

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応援!2025大阪・関西万博

〜えがく、つくる、たのしむ〜〈12月号〉

 
タイトル
 
2025年4月13日、大阪市の夢洲(ゆめしま)で大阪・関西万博が開幕する。
国を挙げて取り組むこの一大イベントの成功に向け、企画・整備・運営に携わる多くの人たちにより、万博会場がどのようにえがかれ、えがかれたデザインがどのようにつくられ、つくられた会場をどのようにたのしむことができるか。
建通新聞では24年10月から25年3月まで、大阪・関西での万博開催のさらなる機運醸成へ、月替わりで「応援!2025大阪・関西万博〜えがく、つくる、たのしむ〜」を連載する。創造力や技術力を結集した会場施設を紹介する他、万博に関わる人たちへのインタビューなどを通じて、未来社会を照らす万博の魅力、そして未来への入り口となる建築の魅力を伝える。
 
 
On April 13, 2025, the Osaka-Kansai Expo will be held at Yumeshima, Osaka City. People involved in the planning, developing, and operating of this national event will be asked to draw up a plan of how the Expo site will be envisioned, how the envisioned design will be created, and how visitors will be able to enjoy the created site.
From October 2024 to March 2025, we, Kentsu Shimbun, will publish a series of monthly articles entitled "2025 Osaka-Kansai Expo ~Design, Build, and Enjoy~" to help build momentum for the event. In addition to introducing the venue facilities that combine creativity and technology, the series convey the appeal of the Expo as an illuminator of future society and of architecture as a gateway to the future through interviews with people involved in the Expo.
 
 
 
 
 

1. 最も緑の多い万博に ランドスケープデザインディレクター忽那裕樹氏

Landscape Design Director, Kutsuna Hiroki

 
 万博会場の中心に整備される約2・3fの大きな森―。「静けさの森」と名付けられた場所には、約1500本の高木が植えられる予定で、約900本が万博記念公園など府内の緑地で間伐予定の樹木を移植している。会場内には、静けさの森以外にもさまざまな緑がちりばめられている。
 「今までの万博の中で一番緑が多い」。そう語るのは、静けさの森をはじめ会場内のランドスケープを担当する忽那裕樹ディレクター。これまで、なんば広場や水都大阪を手掛けてきた忽那ディレクターに会場内のランドスケープへの思いと、万博後のまちづくりについて聞いた。
 
 A forest, about 2.3 hectares, will be developed in the center of the Expo site― In the “Forest of Tranquility,” about 1,500 tall trees will be planted and about 900 trees will be transplanted from the Expo ‘70 Commemorative Park and other parks in Osaka that are scheduled to be thinned in the future. In addition to the Forest of Tranquility, the venue will be studded with a variety of other greenery.
 “The venue will be greenest in all of Expo held in the past,” says Kutsuna Hiroki, the director in charge of the landscaping of the venue, including the Forest of Tranquility. We asked Kutsuna, who has worked on the Namba Plaza and Water Metropolis Osaka, about his thoughts on the venue's landscaping and post-Expo urban development.
 
忽那裕樹さん
 
 

―ランドスケープデザインディレクターを引き受けた経緯を教えてください。

 「万博内に大屋根リングや森を整備するという話は聞いていましたが、それに参加する予定はありませんでした。しかし、閉幕後の跡地は、全て更地にすると聞き、“命輝く未来社会のデザイン”をテーマに掲げる万博なのに、『森を残さんかったら命輝かへんやろ』と憤りを感じ、会場全体のランドスケープのコンセプトを提案。ランドスケープデザインディレクターを引き受けました」
 

―会場はしまなみの島々をイメージしています。

 「夢洲は、瀬戸内からの文化を取り込み、大阪城から西に向かって街をつくってきた、その接点にある最先端の場所と考えています。この場所性を踏まえ、会場を“一つのお皿”と見立てたとき、“料理”であるさまざまな建築物が引き立つよう、しまなみの島々を表現しました。静けさの森は大きな島の一つとして整備されています」
 

―会場内に整備される木には、万博記念公園や府営公園などから移植してきたものもあります。

 「万博記念公園は70年万博の閉幕後に森として整備されましたが、土被りの部分が70aと根が浅く、風雨で倒れてしまうことを聞いていました。また、森は間伐など適切に手入れをしていかなければ、機能しません。森を再生させるために間伐し、“いのちのリレー”として夢洲の地に森を引き継いでいきたいと考えています」
 
 「間伐した木は、葉が片側しかついていなかったり、曲がっていたりと均一に育っていません。そのような癖のある木々を森として美しく調和させるため、データシミュレーションしながら配置を決めました。ランドスケープの分野でBIMのようなデータシミュレーションを行ったのは初めてではないでしょうか」
 
静けさの森
 静けさの森には約1500本の高木が植えられる
 
 

―大きな島の一つとなる静けさの森は来場者にとってどのような場所になりますか。

 「静けさの森の中心部では、水と緑と空しか見えず、周りの騒がしさもあまり聞こえません。各パビリオンがにぎわう中、1人で、または誰かと、いのちや健康について静かに考えたり、対話したり、瞑想したりする一つのパビリオンになってほしいのです」
 

―ランドスケープは静けさの森だけではありません。

 「大屋根リングには、“季節の時計”をコンセプトに、季節ごとに違った植物を鑑賞できるよう整備を進めています。1周2`の天空の草原では、例えば秋にはススキとリングの後ろに昇る月を鑑賞することもできるのではないかと考えています」
 

―万博閉幕後、森や会場内のランドスケープの在り方についてどのように考えていますか。

 「森は残してほしいと強く思っています。残した森を中心として、次の開発計画が進んでほしいのです。森以外の樹木の残せない部分については、さまざまな自治体に学校などで活用できないかという話をしています。また、『グリーンアロー』という計画を提案しています。都市部の緑と水辺の緑をつなぐオープンスペースネットワークに万博で使用した樹木を活用していこうという計画で、グラングリーン大阪と御堂筋、土佐堀、万博跡地、水の回廊などを“緑の矢”でつなげたらいいと思っています」
 

―万博はその後のまちづくりのきっかけに過ぎないということでしょうか。

 「万博をきっかけに豊かな暮らしが実社会の中でどのように実装されるのかが重要だと考えます。ランドスケープでは、万博を通して、緑やオープンスペースの良さを感じ、良さを感じた次の世代が静けさの森を使いこなすようなまちづくりや大阪全体のネットワークづくりを行うきっかけになればいいと思っています」
 
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2. ボロノイ構造、アンモナイト、西陣織、ガンダム…、工夫凝らした13の民間パビリオン

Private Sector Pavilions

 
 万博会場では民間企業や団体も工夫を凝らしたパビリオンを出展する。万博のテーマである「いのち輝く未来社会のデザイン」をそれぞれの形で表現した13の企業・団体が出展する民間パビリオンを紹介する。
 
 Private sectors and organizations will also exhibit their ingenious, independent pavilions at the Expo site. The following is an introduction of the pavilions exhibited by 13 companies and organizations, each representing in its own way the Expo's theme, ‟Designing a Future Society for Our Lives.”
 
電力館、住友館
 
 
■NTT Pavilion “Natural”(NTT)

 テーマは「Natural」。次世代インフラ「IOWN」による空間転送技術で、離れた場所の感覚を共有する体験ができる。パビリオンはカーボンワイヤーで三つのシアターを引っ張ったテントのような構造。設計はNTTファシリティーズ、施工は奥村組が担当。

 
■電力館 可能性のタマゴたち(電気事業連合会)

 「エネルギーの可能性で未来を切り開き、いのち輝く社会の実現へ」がテーマ。エネルギーの可能性を通じた発見や驚きが体験できる。外観はボロノイ構造のタマゴ型で、膜の色は天候などで見え方が変わるシルバー。基本設計は電通・電通ライブ・日建設計、実施設計と施工は大和ハウス工業が担当。

 
■住友館(住友館EXPO2025推進委員会)

 さまざまないのちの物語と出会う体験や、植樹体験が可能。外観は同グループの発展の礎である四国「別子の嶺」から着想を得たシルエットとなる。基本設計は電通ライブ・日建設計、実施設計は電通ライブ・三井住友建設、施工は三井住友建設・住友林業特別共同企業体が担当。

 
■パナソニックグループパビリオン「ノモの国」(パナソニックホールディングス)

 コンセプトは“解き放て。こころと からだと じぶんと せかい。”。体験型施設では、ノモの国に迷い込んだ子どもたちが結晶を手に冒険する。鉄製フレームを組み合わせたファサードに、光によって色が変化するオーガンジーの膜を設置する。設計は建築家の永山裕子氏、施工は大林組が担当。

 
■よしもと waraii myraii館(吉本興業ホールディングス)

 丘の上に浮かぶ直径約20bの笑顔の球体がメインエントランス。本当の「いのち輝く未来」のため、言葉や文化を超えて世界の子どもたちが笑顔でつながることができる展示やコンテンツを展開する。大成建設が施工を担当。

 
■PASONA NATUREVERSE(パソナグループ)

 テーマは「からだ・こころ・きずな」。iPS心筋シートなど未来の医療や未来の食の展示・紹介を行う。パビリオンの形状はアンモナイトのらせん形状を採用。建築デザインは建築家の板坂諭氏が担当。施工は前田建設工業が担当。

三菱未来館、飯田G・大阪公立大館
 
 
■三菱未来館(三菱大阪・関西万博総合委員会)

 「いのち輝く地球を未来に繋ぐ」がコンセプト。2階に配置するシアターで深海から宇宙までの7500万`の旅が体験できる。外構にはポリカーボネートと硬質な足場材が使用されている。設計を三菱地所設計、施工を竹中工務店・南海辰村建設・竹中土木共同企業体が担当。

 
■BLUE OCEAN DOME(ゼリ・ジャパン)

 テーマは「海の蘇生」。海水温の上昇やプラスチック汚染など海洋が直面している問題を提起し、行動変容を促す。骨組みには竹や炭素繊維強化プラスチック、紙管を用いる。基本・実施設計は坂茂建築設計、施工は大和ハウス工業が担当。

 
■GUNDAM NEXT FUTURE PAVILION(バンダイナムコホールディングス)

 「宇宙で暮らすことが当たり前になった未来」を体験することで、世界中の人々とつながり、ともに未来を考える場を提供。パビリオン横には全高約17bの実物大ガンダム像を設置する。設計・施工は前田建設工業が担当。

 
■TECH WORLD(玉山デジタルテック)

 「世界をつなぎ、より良い未来の暮らしへ」がコンセプト。生命・未来・自然のエッセンスとデジタル技術や立体映像技術を融合させた展示を行う。パビリオンは群山から着想を得た「心の山」が建築デザインのコンセプトとしている。

 
■ガスパビリオン おばけワンダーランド(日本ガス協会)

 コンセプトは「化けろ、未来!」。おばけに変身した来館者はXRゴーグルを用いた映像体験が可能。外壁には放射冷却素材を使用し、省エネ・脱炭素化を実現するとしている。基本設計は日建設計、実施設計は日建設計・奥村組共同企業体、施工は奥村組が担当。

 
■飯田グループ×大阪公立大学共同出展館(飯田グループホールディングス)

 展示テーマは「ただいま/TADAIMA」。パビリオンの中心に配置するジオラマでは、未来都市「ウエルネススマートシティ」を表現する。パビリオンの外壁膜には西陣織を用い、未来と伝統の融合やサステナビリティを象徴している。設計は高松伸建築設計事務所、施工は清水建設が担当。

 
■ORA外食パビリオン『宴〜UTAGE〜』(大阪外食産業協会)

 コンセプトは「食べる、笑う、生きる。それは「輝くいのち」そのものだ!」。「宴〜UTAGE〜」として定着させるとともに、おもてなしや食体験、外食産業の発展などをパビリオンの中で目指す。外観は古くから店舗の特徴だった暖簾をイメージしている。設計・施工はTSP太陽が担当。

 
 

「関西一円に魅力を発信」―関西パビリオン / The Kansai Pavilion

 
関西パビリオンの外観
関西パビリオンの外観
 
 
 関西広域連合が出展する関西パビリオンは「いのち輝く関西悠久の歴史と現在」をテーマに、関西の1府8県が参加する。建物は東ゲートからすぐの東通り北側に位置し、大阪ヘルスケアパビリオンに隣接する。
来場者がメイン出入り口から建物に入ると、両側の壁に関西の名所がデザインされたエントランスゾーンを通り、建物の中央に位置する大関西広場(センターサークル)にたどり着く。大関西広場には、直径12bのリング状のLEDパネルを設置し、観光映像などを映し出す。
 広場を中心として放射線状に滋賀県、三重県、和歌山県、徳島県、鳥取県、兵庫県、京都府、福井県の1府7県の独自展示エリアを設置。来場者は各エリアと大関西広場を行き来しながら、関西各地の文化や歴史などに触れることができる。
 
 広域連合長を務める三日月大造滋賀県知事は、「Mother Lake〜びわ湖とともに脈々と〜」をテーマとする県の展示について、「県内の自然や歴史だけでなく、事業者の協力を得て、県内で作られている素材などを展示する」と魅力を紹介。展示のポイントは「国内では非常に珍しいキネティック・ライト・ビジョンによる光の束で空間を演出する展示」だという。
 副広域連合長の西脇隆俊京都府知事は、府の展示エリア「(仮称)ICHI-ZA KYOTO」について、「休日には実演やワークショップ、府内各地とのオンライン中継などを行い、来場者と出展者が心を通わせて一体感を生み出すスペースにしたい」と意気込む。
 パビリオンへの入場には事前に予約が必要だが、建物本体に隣接して設置する半外部空間の「多目的エリア」は自由に出入りが可能となる。自治体(府県、市町村)、県内団体、事業者などによるブース出展などを行う予定だ。
 
三日月知事(左)と西脇知事(中央)
三日月知事(左)と西脇知事(中央)
 
 
■関西のゲートウエーとして役割果たす
 
 三日月知事は、「関西パビリオンに出展する各府県が紹介したいものをみんなここに持ってくる。このスペースで関西のことが全部分かるようにする」とアピール。来場者が万博をきっかけとして実際に各府県を訪れることにより、経済効果を創出する狙いで、「関西のゲートウエーとしての役割を果たし、来場者を各府県にいざなえるように取り組みを進める」。
 西脇知事は、1970年の大阪万博では、来場者の感動や興味が会場の中だけで完結していたことを指摘し、「今回は会場だけでなく関西一円で魅力を発信していきたい」と展望する。
 現在は、建物本体の独自展示の内装工事を進めている。2025年2月までに全ての工事を完了し、4月の開幕に備える。
 建物の規模は鉄骨造平屋一部3階建て延べ1877平方bで、鉄骨にテントを張った膜構造を採用している。設計・施工は太陽工業(大阪市淀川区)が担当。
 
 The Kansai Pavilion will be exhibited by the Union of Kansai Governments, under the theme of "The Brilliance of Kansai’s Rich History and Its Present Day", and will include nine prefectures of Kansai. The building will be located on the north side of East Street, adjacent to the Osaka Health Care Pavilion.
Visitors will pass through an entrance zone with designs of Kansai's famous landmarks on the walls of both sides, and arrive at the “center circle.” At the center circle, a 12-meter-diameter ring of LED panels will be installed to project sightseeing and other images.
Centering the plaza, original exhibitions of Shiga, Mie, Wakayama, Tokushima, Tottori, Hyogo, Kyoto, and Fukui prefectures will be set up in a radial pattern. Visitors will be able to experience the culture and history of history, culture, sights, and various other attractions of the Kansai region.
 Governor of Shiga Prefecture Mikazuki Taizo, who also serves as the head of the Regional Federation, introduced the appeal of the Shiga’s exhibition under the theme of “Mother Lake〜びわ湖とともに脈々と〜," saying, “We will exhibit not only the nature and history of the prefecture, but also materials made in our area with the cooperation of local companies.” “The key point of the exhibit,” he said, “is an exhibition that creates a space with bundles of light using kinetic light vision, which is very rare in Japan.”
 
 Kyoto Governor Takatoshi Nishiwaki, also the Deputy Regional Federation Chairman, is enthusiastic about the Kyoto exhibition area “ICHI-ZA KYOTO (tentative),” saying, “We hope to make it a space where visitors and exhibitors can communicate and create a sense of unity by holding demonstrations, workshops, and online broadcasts with various locations in the prefecture during holidays.” 
 While advance reservations are required to enter the pavilion, visitors will be able to freely enter and exit the “multipurpose area,” a semi-exterior space to be set up next to the main building. Local governments (prefectural and municipal), organizations within the prefecture, and businesses are scheduled to exhibit booths.
 
 

大阪ヘルスケアパビリオン―リボーンチャレンジ / Osaka Health Care Pavilion

 
 大阪・関西万博で大阪府と大阪市が出展する大阪ヘルスケアパビリオン。鳥の巣をイメージした外観で、常に水が流れている膜屋根が特徴的なパビリオンでは、2050年を想定した都市生活を体験するルートの他、ミライの大阪の食・文化を発信するコーナーや府内の中小企業などが週替わりで展示を行う「リボーンチャレンジ」もある。
 「リボーンチャレンジ」に出展する企業のうち、岸和田市のTI plus ホールディングスを紹介する。
 
 The Osaka Health Care Pavilion will be exhibited by Osaka Prefecture and Osaka City at the Osaka-Kansai Expo. The pavilion, with its exterior resembling a bird's nest and a membrane roof with constantly flowing water, features a route for visitors to experience urban life in the year 2050. Corner will be held presenting the food and culture of Future Osaka, and the “Reborn Challenge,” a weekly exhibition by SMEs and other organizations in the prefecture will be held.
 Among the companies exhibiting at the Reborn Challenge is TI plus Holdings from Kishiwada City.
 
循環型水洗トイレハウス「エコノワ」
 
 
 循環型水洗トイレハウス「エコノワ」は、独自開発のろ材「ボルカナイト」を使用して、使用済みの汚水をろ過し、無色・無臭・無菌の洗浄水として再利用するシステム。「ボルカナイト」は半永久的に使用可能であるため、持続可能なトイレ環境を実現する。
 これにより、上下水道の引き込みが困難な場所でも、農地や山間部、ゴルフ場などで衛生的かつ快適なトイレ環境を手軽に提供することができる。また、移動が容易で、断水時にも使用できるため、災害公園での活用も広がっている。設置状況に応じて、ユニバーサルデザインや太陽光発電の導入にも柔軟に対応している。今後は全国規模でのネットワーク構築を進め、販売店の拡大やメンテナンス体制の強化にも力を入れていく。
 
◇担当者コメント
 2025年の大阪・関西万博では、大阪ヘルスケアパビリオンに出展し、砂漠の真ん中でも設置するだけで水洗トイレが使用可能になる近未来のモデルを展示いたします。万博での展示を通じて、日本国内のみならず世界中の人々に「エコノワ」を知ってもらい、不衛生なトイレ環境にいる子どもたちの健康を守り、彼らの未来と命を救いたいと考えています。
 
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3. 「折り紙天井」で日本の技術と文化を表現 1月の開業目指す夢洲駅

The“Origami Ceiling” of Yumeshima Station

 
夢洲駅ホーム
夢洲駅ホーム
 
 
 大阪港トランスポートシステム(OTS)、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)、大阪港湾局は、万博会場への鉄道アクセスとして中央線を延伸、夢洲駅を新設する。2025年1月19日の開業を見据え、10月31日には駅の内部を報道陣に公開した。
 コンコースは延長190b、幅17b。東大阪市内の工場で製造されたアルミパネルを使用した「折り紙天井」が特徴的で、日本の技術と文化、地下鉄ダイヤの正確性などを表現している。
 ホームは延長160b、幅10b。エスカレーターとエレベーターを各3基設置し、1時間当たり3万人の乗客数に対応可能だ。また、誰でも利用できるオールジェンダートイレとして、完全個室型トイレ6室を整備した。
 施工は大林・熊谷・東急・東洋特定JVが担当。
 
森川一弘常務取締役・鉄道事業部長
森川一弘
常務取締役・鉄道事業部長
 
 OTSの森川一弘常務取締役・鉄道事業部長は、駅のコンコースの設計について、国内最長となる3×55bのデジタルサイネージが柱の陰に隠れないように「スラブを厚くすることで、柱のない空間を延長70b程度確保することができた」と話す。
 コスモスクエアから夢洲に鉄道を走らせる北港テクノポート線の計画は、08年の夏季オリンピックを大阪に誘致する構想を基に、2000年に免許を取得したが、オリンピックの誘致がかなわなかったことなどから事業が中断していた。
 森川常務取締役は「事業の再開後、万博に絶対間に合わせることを命題に工事に取り組み、当初の計画よりも立派な駅を作ることができた」と振り返る。開業に向け、「訪れた人がわくわくできる演出を施している。世界から多くの人を招き入れる玄関口としてふさわしい駅だ」と自信を見せる。
 
 Osaka Port Transport System (OTS), Osaka Metro, and Organization of the Osaka Port and Harbor Bureau will extend the Chuo Line to Yumeshima Station, providing rail access to the Expo site. Press announcement was made on October 31 in anticipation of its opening on January 19, 2025.
 The concourse is 190 meters long and 17 meters wide. It features an “Origami ceiling,” made of aluminum panels manufactured in a factory of Higashiosaka City, representing Japanese technology and culture and the accuracy of the subway schedule.
 The platform is 160 meters long and 10 meters wide. Three escalators and three elevators are installed to accommodate 30,000 passengers per hour. In addition, six fully private restrooms have been installed as all-gender restrooms that can be used by anyone.
Construction was handled by Obayashi, Kumagaya, Tokyu, and Toyo Specified JV.
 
 Kazuhiro Morikawa, Managing Director and General Manager of the Railway Business Department of OTS, said that “the station concourse design allowed for a 70-meter pillar-free space by thickening the slab” so that the 3 x 55-meter digital signage, the longest in Japan, would not be hidden behind pillars.
 The plan for the Hokko Techno Port Line, which will run from Cosmo Square Station to Yumeshima Station, was licensed in 2000 based on a plan to bring the 2008 Summer Olympics to Osaka, but the project was suspended when the Olympics failed to be held in the city.
 Managing Director Morikawa recalls, “After the resumption of operations, we worked on the construction with the mission of making sure the station would be ready in time for the Expo, and we were able to build a more splendid station than originally planned.” “In preparation for the opening of the station,” he said, “we have created an exciting production that will thrill visitors. We are confident that the station is suitable as a gateway to invite many people from all over the world.”
 
 

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